そしてこうなったのでした。

X3FファイルをPhotoProで現像する楽しみを知ってから

2017-07-07

年季が入ってきた我が家のDP2 Merrill

SIGMA DP2 Merrillを購入してから一応説明書は読んで色々な設定は試していたものの、SIGMAカメラのRAWデータX3F形式で保存したファイルをPhotoProで現像する楽しさを知ったのは半年以上が過ぎたある夜のことでした。

最初は無駄なファイルという認識

 

DP2MerrillでJPGでのみ保存していた時の写真 W900

JPGで保存したファイルに比べて容量が4~5倍になるX3Fファイル。

PhotoProの使い方がよく分かっていなかった時にはSDカードの容量だけ食いつぶす無駄ファイルという酷く間違った認識だったためJPGだけの保存しかしないときもありました。

JPGでも日中光量が確保できるときの撮影ではそれだけでiPhoneの解像力とは比べ物にならないデータになっていた(当然ですが…)ので、それでも満足して撮影を楽しんでいたんです。

X3Fファイルの読み込みでのみ出現するパラメーターに気づいた時

X3FのRAWデータをPhotoProで現像処理できるパラメーターに気づいた今では、SDカードの容量を増やしRAW+JPGでX3F形式の保存をしています。それによってようやくDP2 Merrillの本領発揮、このカメラを持ち歩く楽しみが想像できないほど膨らんだんです。

X3 Fill Lightパラメーター

今となっては思い出せませんが、ふとしたきっかけだったと思います。RAWデータについては相変わらずよく解らないなりに、ただの無駄ファイルなわけないよな…という思いから時折保存をしていたX3Fファイル。

PhotoProで開いた時に、Jpgを開いた時にはなかった、あるパラメーターに気づいたのです。そしてそれをプラス方向へ移動すると写真全体が明るくなった。明るくなったと言ってもPhotoshopでトーンカーブを持ち上げたりレベル補正をしたときのような感じではなく、またCameraRawで露出を上げた感じとも全く違っていました。

一つのパラメーターをいじっただけの結果としてはいままでに体験したことがなかった変化に目を見張ったことはよく記憶しています。

X3 Fill Light でHDR的な調整を楽しめるDP2 Merrill

X3Fファイルを読み込んだ時に出現する「X3 Fill Light」というパラメーターは、最近ではよくあるHDR(ハイダイナミックレンジ)フォトを簡単に楽しみことができるパラメーターということが言えるでしょう。

iPhoneの標準カメラにもHDRのチェック部分はありますが、正直iPhoneでのHDRのONとOFFの違いを強く感じたことがありません。もっと正直に言えば違いがよくわからないレベル。

しかしDP2Merrillで撮影したフォトをHDRぽくイジれる幅は半端じゃなかったのです。

台湾高雄の六合夜市をDP2Merrillで撮影、X3Fパラメーターをイジる

台湾へ行くと必ずと言っていいほどよく行く六合夜市。自分がSIGMA DP2Merrillで撮影したデータの現像結果に衝撃を受けたフォト撮影した最初の場所でもあります。

DP2 MerrillでJPG保存

DP2MerrillでJPG保存したファイル、ISO250

色味も薄く、青っぽくなってしまいました。人混みも暗くてよく分からない。この写真あとで気づいたんんですが、露出が-1.0だったのでこんなに暗くなってしまいました。

DP2 MerrillでX3F保存、パラメーター1.0でJPG書き出し

DP2MerrillでX3F保存したファイルのパラメーター1.0で書き出したファイル

この時何気なく開いたX3Fファイルで表示された「X3 Fill Light」というパラメータをいじったのがそれを知るきっかけでした。おっ!と思ったのをよく覚えています。色味もだいぶ出てきて、人混みの様子も少しでてきて夜市感が見えてきました。

DP2 MerrillでX3F保存、パラメーター2.0でJPG書き出し

DP2MerrillでX3F保存したファイルのパラメーター2.0で書き出したファイル

夜市の人混みの様子がかなり鮮明に見えてきました。ただ光量がある部分は逆に暗く不自然な表情になっています。そして暗すぎる影はそんなに目立ちませんがグリーンの不思議なノイズが走り出します。通常ではMAX2.0まで上げることはしませんが、あえてしてみた結果を提示します。

DP2 MerrillでX3F保存、パラメーター2.0+露出他調整でJPG書き出し

DP2 MerrillでX3F保存、パラメーター2.0+露出、コントラスト調整

露出を0.5上げてコントラストを若干下げての書き出しですが、暗い部分のノイズが目立って破綻気味になってしまいました。

まとめと感想

六合夜市で夜に差し掛かる時間。三脚は使っていません。wFull

SIGMAのカメラだけが持つFoveonセンサーによるX3F現像の楽しみは、全く想定外な驚きで、自分の中で撮影するワクワクが最高潮になりました。気づくまでに時間がかかってしまいましたが、この楽しみを知ってしまうと、いつでもこのカメラを持ち歩きたくなります。さらに進化したSIGMAのカメラではもっと高解像度で凄いことになっていると思いますが、自分的にはこのDP2Merrillの本体サイズ感がちょうどいいかもしれません。

この写真、フルサイズのままWordPressのメディア投稿画面にドラッグでアップロードしているので、スマホでご覧の方はピッチして拡大してみてください。小さい文字、周囲の人の表情や洋服の柄など、結構な細かいところまで見えると思います。

  • B!