これはIT系CEOの知人に聞いた話です。
MacOSが今のパソコンを作ったから
Classic Mac OSというウィキペディアの投稿記事でも書かれている通り、何もなかった時代に今のパーソナルコンピュータの元になるヒューマン・インタフェース・ガイドラインをベースとした完成度の高い WYSIWYG(ウィジウィグ)をコンセプトにアップルコンピュータによって開発されました。
英語圏では左から右へ横書き文化がベースとなる
漢字文化を持った国々では縦書き、横書きと文字組み表現が2通りありますが、アップルコンピュータ本社があるアメリカは英語圏で、文字の扱いは横書きの文字組みのみです。
1960年代に文字を扱った書類をまとめるステープラー大活躍
日本ではHotchkiss(ホチキス、ホッチキス)のほうが定着していますが、そもそもE.H. ホッチキス社が日本では最初に導入されたことによるようです。
そんなホチキスで書類を止める時、日本では先の文字組みによって止める位置を変えることをします。
縦書きなら右上に1つホチキスどめ。
横書きなら左上にホチキスどめ。
読み始める頭の部分を止めて束ねることで、起点がより明確になって気持ちよく受け入れることが出来ます。
自然と起点に操作ボタンが配置されたMacのSystemがスタート
MacOSの元になったSystemはマウスを使って画面上に構築された架空の卓上(デスクトップ)を操作し、美しい書類を作り出すプラットフォームとして人々に受け入れられました。
WYSIWYGのコンセプトがブレることなく進化を遂げて架空の卓上で作成された書類には色が付き、画面上の色がそのままプリントされるSystemへと発展し、唯一無二のパーソナルコンピュータが誕生しました。
Systemの中で起点を作る時、英語圏であればホチキスで文章の起点として左上を止めることと同じく、Systemでの起点も左上にすることは容易に想像されることでしょう。
左上にボタンを配置し、画面左上からメニューを並べたMacOS(System)を法律で守る
イタリア・ヴェネチア共和国において1443年に初めて発明に対して特許が与えられたとされ、1474年に世界最古の成文特許法として「発明者条例」が公布されたそうです。
死後にも141の特許を取得したスティーブ・ジョブスがアップルコンピュータで開発したSystemに関する多くの事柄にも特許を取得していきます。
スティーブ・ジョブスが世に出したMacOSがすでに存在していた状況で、ビル・ゲイツがWindowsを作る際、MacOSの特許に干渉しないように作る必要がありました。
そしてアップルコンピュータによって守られているSystemの特許を侵害しないように、ボタンの配置を変えて、メニューの位置も下にし、書類などのアイコンは左に並んでいる・・・という全て逆にしながら、ブラッシュアップをして2つボタンのマウスで右クリックはWindowsによって先に導入されました。
まとめと感想
結果、閉じるボタンの位置がMacとWindowsで違うのは、特許があったから。
とシンプルな話なわけですが、今のスマートフォンでも同じようにiOSがあってAndroidができたことをみると、水面下で様々な攻防が繰り広げられているんでしょう。
1つの地球に住む我々としては、1つの作法を覚えることで処理できればいいんでしょうけど、中々そうはならない状況それ自体を楽しむほかないようです。