NikonさんNikonさん。どちらが本当のお顔でしょうか?
2019年、このNikonの顔はどう思われますか?亀倉先生
今回のお話は技術的な側面が無いにも関わらず、一般ユーザーの心がどんどん離れてしまうのではという心配からのエントリー記事です。
Nikonといえば・・・皆さんは何を想像されますか?
Nikonといえば、カメラでしょ!
グラフィックデザイナーにとってのNikonとは?
自分にとってのNikonのイメージは、カメラと言うよりもNikonの企業イメージアップを図ってデザインされた一連の企業ポスター。
亀倉雄策先生がNikonのロゴデザインをし、ポスターデザインを手掛けた数々の作品が印象的で、Nikonといえば亀倉雄策さんというグラフィックデザイナーは多いハズ。※40歳以上のグラフィックデザイナー対象
1964年東京オリンピックではシンプルで鮮烈なイメージのポスターをデザインされた亀倉雄策さん。
今でも頭の中に焼き付いてはっきりイメージできる、それぐらい亀倉雄策さんのデザインにはインパクトがあり、同時にNikonに対しては「Nikon」社名文字のロゴデザインのフォルムが思い起こされます。
古いカメラを見るとニコンの文字形状、タイポグラフィ的な視点では同じデザインになっていない時代が永くありました。
自分が持っている物撮り用に購入したNikonのフィルムカメラのNikonの文字も亀倉雄策さんがデザインしたものでは無いでしょう。
ですが、2019年の昨今。
Canon、OLYMPUS、SONY、パナソニックのLUMIX、はたまたSIGMAのタイポグラフィが、使用されるシーンや商品ごとに変わることがあるでしょうか。
恐らくそのようなことは2019年現在ではレアケースと言えるでしょう。
カメラ業界ではNikon一社を除いて。
いや最近はNikonのロゴデザイン統一して使ってるよっていうNikonの人たち
多分そういうでしょう。
2003年にロゴデザインが一新され、それを統一ロゴとして使っている様子は確かに伺えます。
し・か・し。
グラフィックデザインを嗜むものが見れば決して一緒ではない、という意見で一致をみます。
日本を代表するNikonの企業理念を視覚化するには、一流のデザイナーが一枚噛んでることは容易に想像できますが、それでこれ?っていう印象なのはなぜでしょうか。
上層部の理解が無いのか、わざとそうしているのか、という疑念さえ浮かんできます。
どこが違う?Nikonのロゴの様々な表情とは
ではここで実際にNikonのロゴをいくつか見てみましょう。
古いカメラ本体のロゴ
すでに使えない状況ですが、うちにあった古いNikonの一眼レフカメラのNikonの文字。今のNikonのロゴしか知らない人が見たら、パチモノ?にさえ見えてしまいそうなぐらい違う印象です。
レンズキャップのロゴ
亀倉先生がデザインしたものにもっとも近い、もっともNikonらしいと思われるロゴの形状。
最新ミラーレス一眼レフ本体のロゴ
最近の一眼レフカメラ本体上部、湾曲したように見えて、文字間も広くみえる?Nikonのロゴデザイン。
パンフレット
現在もっとも新しいNikonの統一ロゴとしてホームページへも掲載されているロゴ。パンフレットに印刷されているものを写メったものですが、最近の一眼レフのものとは明らかに違ったバランスになっていることが確認できます。
まとめと感想
いかがでしょうか。
古いカメラのロゴが違うのは致し方ないでしょう。
しかし、最近のカメラ本体、中でも昨年末にリリースされたばかりの高価なミラーレス一眼カメラ本体に刻まれたNikonのロゴがこれで、その製品のカタログ表紙にあるNikonのロゴがこれです。
カメラユーザーはデザインとは関係ない人が大半かもしれません。
しかし亀倉雄策先生を始めとするグラフィックデザイン(洗練された視覚表現)の分野を生業としている人だって大勢いるはずです。
自分はNikonが前から好きだからそんなことは気にしてないよ、ってデザイナーもいることでしょう。
しかし逆もしかり。
企業の顔になる部分をしっかり一つに統一していないことを生理的に受け入れられないデザイナーもいると思います。
あえてそうしているのか?
たまたまそうなっているだけなのか。いや、たまたまはないと思う。
カメラキャップのロゴが一番Nikonって感じでした。
最初に買ったコンデジカメラはNikonでした。
その後LUMIX、FUJIFILM、Canon、SIGMAと買ってきましたが、ロゴデザインがここまで違っていたというのはありませんでしたが、意図・・・?
と思ったりしましたが、きっと機能最優先で、ロゴは二の次でこうなってしまった・・・というのが真相かもね。