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ベクターグラフィックス・ドロー系ソフト一覧でレビューMAC用無料・有料iPhone用などもご紹介

2017-04-28

ベクター形式ドローソフトを実際すべて触れた感触と共にいろいろご紹介、おすすめのドローソフトはなに?その理由とはを解説します。

ドローソフトどれがおすすめ?

ドローソフトとは、グラフィックデザインの現場ではイコール「イラストレーター」ということになります。

でも、イラストレーターは月額最低でも1000円以上かかるプロユースのソフトなので、とりあえずという方にはにはおすすめできません。

以下、段階的に分けて、おすすめドローソフトを選出してみました。

お手軽ドローソフト(無料)

無料で使える入門編のドローソフトをご紹介します。

iPhoneまたはiPadならある学生さん向け「ベクターネーター」(無料)

手持ちのデバイスはiPhoneだけ、という学生さんなどにおすすめできるドローソフトはVectornator(ベクターネーター)。

無料でインターフェイスがアドビのイラストレーターにも似ています。

そして2022年3月現在の最新版では、オートトレース機能が搭載されました。

オートトレース機能とは、手描きしたイラスト、撮影した写真をもとにパスを自動で描いてくれる強力な機能です。

macを購入したらmacOS10.15以上なら、そこでもmac版のVectornatorを無料で使うことができます。

パソコン(Windows)があって、ドローソフトを触れてみたい人向け「インクスケープ」

歴史もあり有名な無料のドローソフト「インクスケープ」。

Windows版、mac版、リナックス版などパソコン向けには広く開発され続けており、使い方の書籍もありますから、じっくり自分のペースでドローソフト習得を目指す人におすすめです。

お手軽ドローソフト(有料)

安価で買い切りのドローソフトをご紹介します。

iPhoneまたはiPadならある人向け「ベルライト アマディーン」(有料)

最初はmac版がリリース、その後iOS(iPhoneやiPad)で使えるアプリもリリースされました。

インターフェイスはシンプルで、イラストレーターでも比較的新しい線幅ツールと同等のものがあり、安価でありながら洗練された表現をしやすいのが特徴といえます。

もう一歩踏み込んだドローソフト

イラストレーターは買うほどではないが、mac、Windows、iPadのいずれかを持っていて、プロ仕様のドローソフトを安価に始めたい人向け。

アフィニティ デザイナー Affinity Designer

イギリス発信のドローソフトで、イラストレーターを牙城を崩すべく頑張っており、インターフェイスは特許に接触しないようイラストレーターに近づけ、見方によってはイラストレーター以上に使いやすい点もある買い切りのドローソフトです。

最近6000円から7000円に値上がりしましたが、セールを行うブラックフラーデーや年末を狙って購入すれば、30%OFF程度で入手が可能です。

※Ver.2になり、2024年現在1万円買い切りに。SALEでそこから30~50%OFFになることがあります。

テンプレートが充実した無料お試しのあるDrawtify Designer(英語版)

Drawtify Designer

インターフェイスが英語ですが、アイコンなど形でもわかるので、直感的に触れていくことで操作を覚えることも可能です。

はじめからテンプレートや基本形状が豊富で、それらを組み合わせることでデザインを完成させることができます。

もちろんパスの編集もできるので、本格的なオリジナル形状へ表現を発展させることもできます。

Drawtify Designerのインターフェイス

お試しでもファイル保存できますが、透かしが入ります。

こちらもサイトによっては半値以下のセールがあります。

日本ではAdobe以外考えられない状況

日本では印刷業界にがっちり根付いたAdobeのベクター形式グラフィックドローソフトIllustrator。

印刷業界=グラフィックデザイナーがいる業界なので、そこから現在は様々なデザイン分野でもベクター形式ドローっソフトと言えば、Illustratorという認識が出来上がっています。

よくあるこんな文字表現も、イラストレーター以外のドロー系ソフトで簡単にする方法って思いつかない・・・↓

使えるフチ文字Illustratorアピアランス動画解説とファイル配布

しかし使用されているバージョンは会社によってまちまち。

CS5で止めていたり、合わせてマックのOSXも10.8までとか、10.6.8にしてたり。

相変わらず最新環境が浸透(永久に浸透しないところも・・・)するには時間がかかりつつも、ベースが完全に別なソフトに置き換わることは想定外、ちょっと考えられない状況といえるでしょう。

さらにAdobeがInDesign(雑誌などページ物編集)をリリースしたことで、Quark Express(クオーク)はすっかり影を潜め、エディトリアルデザイン(編集デザイン)の制作環境もAdobe無しがありえないですが、インデザインはIllustrator以上にバージョンでの互換性の無さからAdobeカオスな様相になっています。

しかしそんな状況もどうやらここ日本ならでは、な事のようで、海外では必ずしもAdobeオンリーワンとは言えないようです。

ベクター形式グラフィック系ドローソフトの色々

Adobeの大黒柱、ベクター形式グラフィックドローソフトの巨人、Illustrator。

ドローソフトが世に誕生して間もない頃、Macromedia FreeHandや、西欧で人気と言われるCorelDRAWやCANVASなど、実に様々なベクターグラフィックが乱立、そして今ではパソコン以外にもiPadを始めとするタブレット端末でも使える様々なベクター形式ドローグラフィックソフトが次々リリースされています。

Adobe Illustrator CC(アドビ イラストレーター)

IllustratorCC2017では埋め込み画像の切り抜くができることを大々的に宣伝しています。

印刷データで画像を埋め込むのはデータが肥大し、昔のMacOS9時代によくフリーズした経験がある古くからのデザイナーには、まるでピンとこない新機能。

そしてIllustratorCC2018ではパペットワープ搭載!?いる??って感じの機能がCreative Cloudのリーフレットで一押しだったり、新しくプロパティパネルでインターフェイスを改善しました…的なアプローチでしたが、それよりもアートボードの制御調整機能アップが一番使える機能という印象でした。

それよりももっともっと画像トレースの機能に磨きをかけて欲しい。

でもそれは著作権など元の絵をどのようにアレンジして参考にしているかという定義が変わってしまうからしないのか、それともプログラミング的にもう限界なのか?

白黒データのトレースではMacOS9でのみ起動できるTraser1.5(トレーサー)に未だに負けています。

トレース(trace)実験/ソフト比較

自分が今Illustratorに切望するのは、ツールの隠れたアイコンたちを、レイヤーなどのウィンドウへ縦並びにドッキングして表示ができるようにしてほしいということ。※cc2019でさらに進化した方法でクリアされていました〜すばらしい! 追記:2019-10-04

2014年リリースのIllustrator CC(17.1)で「カスタムツールパネル」機能がすでにあったとか…汗汗 m( _ _ ;)m 追記:2019-11-12

ツールがカスタムできるようになったillustrator CC2019

で、更に要望が出てきました。

今うちのモニターはジャパンネクストの27インチ4Kモニターで、流石に4Kだと、広すぎるので以下の設定で表示しています。

それでもイラストレーターなど、結構広いので、この度スオッチをツールの隣に表示して使っていますが、これをもっと狭くしたい。

でもこれ以上は狭くできません。ギリギリ一列のところまで行きたいところですが、いけません。

コーレルドローでは出来そうですよ、Adobeさん。もっと自由なレイアウトを。※追記2024/02/06

Adobe illustrator

CorelDRAW(コーレルドロー)

バージョン8まで、Mac版が存在しており、当時はMacOS8~9のClassic環境で起動できました。

しかし当時のMacでAdobe Illustrator ver.8.0.1には敵うはずもなく、いつのまにかMacOS9から姿を消しまてしまったコーレルドロー。

現在はWindows環境でのみのソフトェアですが、ヨーロッパでは人気だと噂を聞いたり、用途によってラインナップが豊富になっています。

Illustratorが最近できるようになった機能でも、コーレルドローでは結構前からあったものもあります。

テクニカルイラストを扱いやすくしたCorelDRAW Technical Suite X7は15万円と高価であるものの、Adobeのようなサブスクリプションではないので、長く使う人には良いかもしれません。

※2019年度でmac版が復活!新たなベクターソフト戦国時代幕開けか? 2019-03-30追記

コーレルドロー

AFFINITY DESIGNER(アフィニティ デザイナー)

サブスクリプション方式へ移行したアドビに対して、買い切り6,000円という破格で勝負に出たAFFINITY DESIGNER。

最初はMac版のみリリースでしたが、Windows版も登場。

インターフェイスはアドビユーザーを意識した作りが伺え、アドビ以上に使いやすそうな印象もあり、一度は触ってみたくなるベクターグラフィックソフトです。

この価格でこの機能はかなり衝撃ですが、実際触るとIllustratorとはやはり別物で、Illustratorで使い慣れた操作、ショートカットは全く別な方法をとらないと出来ないことも多くあります。

しかし、この価格であれば、多くの若いCreatorには大変魅力的で、Illustratorを知らない世代にはハマるソフトになるかもしれません。Illustratorの牙城を崩す、最強ダークフォースになり得るか?!

Macが先行してリリースされ、Windowsへの移植となりましたが、現バージョン(2019-09-08現在)縦書きテキストの入力ができないので、文章表現に大きな制限となってしまいます。

2024年Ver.2のメジャーアップグレードをしてもなお縦書きは出来ません。

AFFINITY DESIGNER

Belight Amadine(ベルライト アマディーン)

Amadine apps

最初は無料のβ版の配布にはじまり、買切り$19.99という破格でリリースされた新しいベクターグラフィックソフト。

イラストレーターでも新しめの線幅ツールと同じ機能もあったり、この値段にしては十分な内容になっていますが、テキストの縦書き入力はできません。

Belightは、他にもアートテキスト3という3Dタイポグラフィ表現が簡単にできてしまう面白いソフトもリリースしています。

3Dロゴデザイン制作におすすめソフトと手順!初心者でもOK

サポートはMacOSのみ。

アマディーンオフィシャルサイト

Autodesk Graphic(グラフィック)

Autodesk Graphic

3DCGでは、maya、studioMAXなど、業界標準のスタンダードなりつつあるソフトをサブスクリプション提供しているオートデスクですが、こちらのソフトは買いきり3600円で非常に安い設定なので、ひそかにユーザーが多いようです。

以前はiDrawという名称だったようで、永く使っているユーザーも居るようです。

Mac App Store Autodesk Graphic(グラフィック)

起動すると、iPhone版の紹介が表示されました。

Autodesk Graphic

SYNUM Logoist 3(ロゴイスト)

ロゴイスト3

シンプルなロゴから精巧なデザインまで、Logoist 3を使って印象的な画像やベクターグラフィックを作成するのに一瞬しかかかりません。プロのグラフィックデザイナーやイラストレーターも、初めてのユーザーも同様です。

メーカーサイトの翻訳、抜粋

独特のインターフェイスですが、直感的に分かる部分が結構あるので、短期間で慣れるかもしれません。Macのみ、日本では英語のインターフェイスとなるので、勘を頼りに進める感じになりそうですが、何となくワクワクする感じの作例、templateが豊富にあります。

買切り29.99ドル 最新はバージョン4。

ロゴイスト

Macromedia FreeHand(マクロメディア フリーハンド)

Adobeに買収されたことで開発が終わり収束したベクターグラフィックソフト。

買収前、新しいバージョンが出ると当時のグラフィック系雑誌では常にIllustratorと比較する記事を目にしました。

Howto本も数冊あり、多くのユーザーがいたことを伺わせます。

そして常に少し先を行っていたのがこのMacromedia FreeHand(マクロメディア フリーハンド)ですが、その更に前はALDUSというメーカー製品で、それをMacromediaが買収、Macromedia FREEHANDとなりました。

ちなみにALDUSというメーカー製品でPageMakerという編集系ソフトがありましたが、それはAdobeによって買収され、Adobe PageMakerとしてリリースされていた時期があります。

Macromedia解体とともに色々なソフトがばらばらになり、アップルに買い取られた映像系ソフトが今のファイナルカットの元になっているようです。

Macromedia FREEHANDは開発が終わっても、コアなファンはその優位性をブログなどで訴え続け、現場で使い続け、InDesignすら要らないという感じで使い込んで頑張っていたようですが、さすがに新規で入手もできず、起動環境を整備するのも困難となった今では、ユーザーが増えること絶望的です。

現在最も近いインターフェイスとして現存しているのは、WEB用デザインツールとして存在しているAdobe Fireworks CS6(これも元々マクロメディア製)がCreative Cloudのプランで使用可能になっています。

Microsoft Expression Design(エクスプレッション デザイン)

Microsoftといえばソフトでは事務系席巻しているOfficeがメジャーですが、クリエイティブ系でExpressionというデザイン、Web、software開発系までのパッケージングしたシリーズがありました。

そのうちの一つがこのMicrosoft Expression Design 4。

一般ユーザー価格が数万していましたが、そうそうに撤収。やはり無謀な挑戦だったのでしょう。

いまは無料だったと思いますので、何もないなら入れておいて悪くないソフトだと思います。

Microsoft Expression Design → こちらからダウンロード  ※公開停止になってました

インターフェイスはこんな感じで、Illustratorでは見慣れないポリラインとかB-スプラインとか、ちょっと気になりますが、Illustratorがあれば使い込むのは時間のムダかもしれません。

まとめ

MacOSX環境ではiDrawやSketchといったベクター系の安いソフトがあったり、ハイブリッドで無料ベクターグラフィック系で有名「Inkscape(インクスケープ)」など、他にもまだベクターソフト存在しています。

ここで紹介したものは主要ベクターグラフィックソフトの一部ですが、折を見て起動画面など画像追加、内容更新してまいります。

追伸

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